リフォームを考えた時、直面する悩みの一つが、「どの会社に頼めばいいかわからない」ということではないでしょうか。
一口にリフォームといっても、その内容は比較的小さな修繕から大掛かりな増改築まで多岐にわたります。
リフォームを行う業者も様々でそれぞれ特徴を持っていますので、自分が行いたいリフォームにあった最適な業者を見つけることが、成功リフォームへの近道です。
そこで今回は、リフォームを依頼できる業者にはどんな種類があるのかを見ていこうと思います。
リフォーム専門業者
リフォーム専門業者とは、その名の通りリフォーム工事をメインに取り扱う会社です。
中には新築も手掛ける会社もありますが、メインがリフォームですから、その経験と知識は豊富で安心感はあります。
リフォームは、現存する家、比較的築年数の長い家を工事するため、“ふたを開けてみたら！”というトラブルが多いことも否めません。
つまり、“工事を始めてから”“家を解体してみたら”それまで予期していなかったトラブルや問題に直面するということです。
リフォーム専門業者の場合、このような問題にも慣れていて迅速に対応できますし、そういったトラブルをあらかじめ想定して工事を進めている場合もあります。
気を付けなければいけないことは、リフォーム専門業者は数多く、中には「営業だけは自社で行い、工事自体は下請け会社に丸投げ」という会社があるということです。
このような場合、担当者の建築に関する知識が薄かったり、連絡事項が伝わりにくかったり、工事の質にも差が出てくる可能性があります。
住宅メーカーのリフォーム
住宅メーカーいうとほとんどが大手メーカーです。
大手のため、集客力、総合力に秀でており、様々な種類の工事を全て請け負うことが可能です。
品質管理や施工技術などもそのブランド力による安心感があり、工事レベルも全国的に統一されているといえます。
住宅メーカーですので当然のごとく住宅建築に精通しているのですが、近年では新築住宅部門とは別にリフォーム部門を設けるところも増えてきています。
このような会社はリフォームに関しても力を入れているため、幅広い対応が可能といえるでしょう。自社内に設計士やデザイナーを持つところも多く、大規模なリフォームにも強さを見せています。
費用に関しては、大手の場合大量の請負量から、資材も比較的安価に仕入れることができるのですが、反面、大手ならではの広告費、宣伝費などが上乗せされるとも言われており、結果として支払い総額が高めになるのではと言われています。
工務店のリフォーム
新築住宅の建築、建て替えや、諸々の大工工事を行うのが工務店です。
新築住宅の建築に関しては、様々な検査をパスする必要があり、レベルの高い技術や細心の注意が必要とされています。
そういった工事を常日頃行っているという工務店は、建物建築についてのプロであり、工事の質に安心感があります。
ただ、リフォーム工事では解体してみないとわからないという恐さがあり、新築工事にはない予期せぬトラブルや問題に直面することが多いものです。
リフォームに慣れていない工務店であると、こういったトラブルへの対応が遅れる可能性があります。
日頃からリフォームにも積極的に取り組んでいる工務店であれば、この点でも安心して依頼することができるでしょう。
地元の工務店に依頼すれば、リフォーム後の小さな修繕や、万が一のアフターフォローも安心です。
住宅設備機器メーカーのリフォーム
住宅設備機器メーカーでは、設備機器の販売から施工までを主に行ってきました。
リフォームが見直されるようになってからは、これら設備の施工だけでなく、住宅のリフォームまで合わせて対応する会社も増えてきています。
特に最近は、各方面の住宅設備会社のグループ化などが進んでいます。
よく知られているところですと、LIXILがその一つです。
INAX、トステムなど多方面の複数の会社が一つになったもので、キッチン、システムバスなど水回り設備から、建材、サッシ、床材なども合わせて自社製品として取り扱うようになっています。
自社製品だけでリフォームを行うことができ、その施工工事も自社製品を知りつくした自社職人が担当するため、何らかのトラブルの際の安心感は高いです。
逆に、基本的に自社製品のみでのリフォームという制限がるため、選択肢の幅が少なくなるというデメリットもあります。
同じグレードの設備でも、他社の製品の方が安いからそちらを使いたいということができず、コストを下げるためにはグレードを下げなければならないというジレンマを感じるかもしれません。
建築家のリフォーム
テレビや雑誌でみて、そのデザインやテイストにひかれ、ぜひこの建築家に設計してもらいたいということもあるでしょう。リノベーションなど、家の間取りやデザインにこだわる大掛かりなリフォームの場合には、特にその建築家による設計の魅力を引き出すことができるのではないでしょうか。
建築家に依頼する時には、通常デザインと設計を建築家に頼み、工事は別の工務店などに依頼することになります。
他の業者の場合は、一つの会社で設計から施工工事まで全て行うため一度の依頼で済むところを、建築家に依頼することで、さらに工務店も探すというプラスアルファの手間がかかるということになります。
しかし、設計側の立場から、施工工事の見積もりチェックをしてくれたり、施工会社についてアドバイスをもらえる場合もあるようです。
人気の高い建築家の場合は、面談希望者が多すぎて数ヶ月も待たなければならないということもあるそうです。
新規参入業者のリフォーム
リフォームブームとなっている近年、様々な会社がこのリフォーム業界に参入してきています。
例えば、家電量販店の「ヤマダ電機」。
家電量販店ですので、もともとエアコンやIHクッキングヒーターなどの施工を行っていましたが、住宅メーカーＳ×Ｌの合併吸収により新築住宅の建築から大掛かりなリフォームまで行うようになりました。
家電量販店らしく、システムキッチンやシステムバスなどの選択肢が広いだけでなく、アウトレット商品として値引きされた商品の取り扱い多数。費用面でもお得感が高いのではないでしょうか。
家具販売会社の「ニトリ」もリフォーム業界に堂々参入。破格なシステムキッチンが評判となり、加えてシステムバスやトイレなど水回り設備のリフォームから、床や壁紙の張替えまで行っています。
リフォームに合わせて家具のコーディネイトもできるという便利さがうれしいですね。同じ家具販売の「無印良品」、小売業の「イオン」などもあります。
まとめ
リフォームをしたいと思った時、まず決めなければならないこと、そして、最も悩ましいことの一つが業者選びです。
リフォームを依頼できる業者は多岐にわたっており、それぞれがメリット・デメリットを持っているため、まずは、どんなリフォーム業者があるのかを知ることが大切です。
リフォーム専門店がいいのか、安心の大手住宅メーカーか、それとも地元の工務店か？住宅設備機器メーカーや新規参入業者もあります。
デザインにこだわるなら建築家という選択肢もありました。
自分が行いたいリフォームには、どの会社がよいのか？を考えながら、じっくり比較検討してみてください。
依頼する業者によって提案するプランや費用はかなり異なることが考えられます。
提案されたプランと費用に納得できるかどうかが、成功リフォームへのカギとなります。
