「古い家は冬寒くて、暖房してもなかなか暖まらない…」そんな悩みをお持ちではありませんか？古い家は、現代の住宅に比べて断熱性能が低いため、冬は寒く、夏は暑いという問題を抱えていることが多いです。しかし、断熱リフォームを行うことで、古い家を快適な住まいへと生まれ変わらせることができます。この記事では、古い家の断熱リフォームについて、費用や種類、効果、失敗しないための注意点などを詳しく解説します。古い家の断熱リフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
古い家の断熱リフォーム｜種類と費用相場
断熱リフォームは、主に以下の4つの部位に対して行われます。それぞれの部位の特徴や費用相場について詳しく解説していきます。
天井断熱リフォーム
天井断熱リフォームは、屋根からの熱気を遮断し、冬は暖気を逃がさないようにする効果があります。施工方法は、天井裏に断熱材を敷き詰める「敷き込み工法」と、断熱材を吹き付ける「吹き込み工法」の2種類があります。
敷き込み工法
- 費用：10万円～50万円程度（部屋の広さや断熱材の種類によって異なる）
- 工期：2～4日程度
敷き込み工法は、天井裏に人が入れる場合に適した方法です。断熱材の種類は、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバーなどがあります。グラスウールは安価ですが、施工が難しいというデメリットがあります。ロックウールは、グラスウールよりも断熱性能が高く、防音効果も期待できます。セルロースファイバーは、環境にやさしい自然素材の断熱材です。防音効果や調湿効果も期待できます。
吹き込み工法
- 費用：15万円～80万円程度（部屋の広さや断熱材の種類によって異なる）
- 工期：2～4日程度
吹き込み工法は、天井裏に人が入れない場合や、梁などの障害物が多く、敷き込み工法が難しい場合に適した方法です。断熱材の種類は、ウレタンフォームやグラスウールなどが一般的です。ウレタンフォームは、気密性が高く、隙間なく施工できるため、高い断熱効果が期待できます。グラスウールは、ウレタンフォームよりも安価ですが、施工が難しいというデメリットがあります。
床下断熱リフォーム
床下断熱リフォームは、床下からの冷気を遮断し、足元の冷えを解消する効果があります。施工方法は、床下から断熱材を敷き詰める「敷き込み工法」と、断熱材を吹き付ける「吹き込み工法」の2種類があります。
敷き込み工法
- 費用：20万円～120万円程度（部屋の広さや断熱材の種類によって異なる）
- 工期：1～2日程度（床材の張り替えを行う場合は3～6日程度）
敷き込み工法は、床下に入ることができる場合に適した方法です。断熱材の種類は、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバーなどがあります。グラスウールは安価ですが、施工が難しいというデメリットがあります。ロックウールは、グラスウールよりも断熱性能が高く、防音効果も期待できます。セルロースファイバーは、環境にやさしい自然素材の断熱材です。防音効果や調湿効果も期待できます。
吹き込み工法
- 費用：30万円～150万円程度（部屋の広さや断熱材の種類によって異なる）
- 工期：1～2日程度
吹き込み工法は、床下に入れない場合や、床下に障害物が多く、敷き込み工法が難しい場合に適した方法です。断熱材の種類は、ウレタンフォームやグラスウールなどが一般的です。ウレタンフォームは、気密性が高く、隙間なく施工できるため、高い断熱効果が期待できます。グラスウールは、ウレタンフォームよりも安価ですが、施工が難しいというデメリットがあります。
壁断熱リフォーム
壁断熱リフォームは、外壁からの冷気を遮断し、室内の温度を安定させる効果があります。施工方法は、壁を剥がして断熱材を敷き詰める「充填断熱工法」と、外壁に断熱材を貼り付ける「外張り断熱工法」の2種類があります。
充填断熱工法
- 費用：50万円～200万円程度（部屋の広さや断熱材の種類によって異なる）
- 工期：2週間～1カ月程度
充填断熱工法は、壁を剥がす必要があるため、大規模なリフォームになります。断熱材の種類は、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバーなどがあります。グラスウールは安価ですが、施工が難しいというデメリットがあります。ロックウールは、グラスウールよりも断熱性能が高く、防音効果も期待できます。セルロースファイバーは、環境にやさしい自然素材の断熱材です。防音効果や調湿効果も期待できます。
外張り断熱工法
- 費用：100万円～500万円程度（部屋の広さや断熱材の種類によって異なる）
- 工期：2週間～1カ月程度
外張り断熱工法は、外壁に断熱材を貼り付けるため、充填断熱工法よりも高い断熱効果が期待できます。ただし、足場が必要となるなど、大規模なリフォームになります。断熱材の種類は、発泡ウレタン、ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォームなどがあります。発泡ウレタンは、気密性が高く、隙間なく施工できるため、高い断熱効果が期待できます。ポリスチレンフォームは、発泡ウレタンよりも安価ですが、断熱性能は劣ります。硬質ウレタンフォームは、発泡ウレタンよりも断熱性能が高く、耐久性も優れています。
窓断熱リフォーム
窓断熱リフォームは、窓からの冷気を遮断し、室内の温度を安定させる効果があります。施工方法は、既存の窓の内側に断熱効果のある窓を設置する「内窓（インナーサッシ）設置」と、窓ガラスを断熱性の高いガラスに交換する「ガラス交換」の2種類があります。
内窓（インナーサッシ）設置
- 費用：2万円～12万円程度（窓の大きさや断熱性能によって異なる）
- 工期：1～2日程度
内窓（インナーサッシ）設置は、既存の窓に手を加えずに、内側に新しい窓を設置する方法です。費用が比較的安く、工期も短いため、手軽に断熱効果を高めることができます。内窓には、断熱性能や遮音性能、採光性などが異なる様々な種類があります。窓の種類や性能によって費用が大きく変わるので、事前にリフォーム会社に相談することをおすすめします。
ガラス交換
- 費用：5万円～10万円程度（窓の大きさやガラスの種類によって異なる）
- 工期：1～2日程度
ガラス交換は、既存の窓ガラスを断熱性の高いガラスに交換する方法です。内窓（インナーサッシ）設置よりも断熱効果は低いですが、費用は安価です。ガラスの種類には、ペアガラス、Low-E複層ガラスなどがあります。ペアガラスは、2枚のガラスの間に空気層を挟むことで、断熱効果を高めます。Low-E複層ガラスは、ペアガラスにさらに特殊な金属膜をコーティングすることで、断熱効果と遮熱効果をさらに高めたガラスです。
古い家の断熱リフォームで得られる効果
古い家の断熱リフォームで得られる効果は、以下の通りです。
冬は暖かく、夏は涼しく快適に過ごせる
断熱リフォームを行うことで、室内の温度が安定し、冬は暖かく、夏は涼しく快適に過ごせるようになります。特に、寒い地域や、窓が多い家では、断熱リフォームの効果を実感しやすいでしょう。
光熱費を大幅に削減できる
断熱リフォームによって、暖房や冷房の効率が向上し、光熱費を大幅に削減することができます。光熱費の削減は、家計に大きな影響を与えるため、断熱リフォームは経済的なメリットも大きいと言えます。
結露やカビの発生を抑え、健康的な住環境を実現
断熱リフォームを行うことで、結露やカビの発生を抑制することができます。結露やカビは、健康に悪影響を及ぼすだけでなく、建物の劣化にもつながります。断熱リフォームによって、健康的な住環境を実現することができます。
室内の温度差を解消し、ヒートショックのリスクを軽減
断熱リフォームによって、室内の温度差を解消することができます。特に、浴室やトイレなど、温度差が大きい場所では、ヒートショックのリスクを軽減することができます。ヒートショックは、命にかかわる危険性もあるため、断熱リフォームは安全面からも重要な対策と言えます。
家の寿命を延ばす効果も期待できる
断熱リフォームを行うことで、結露やカビの発生を抑制し、建物の劣化を遅らせることができます。家の寿命を延ばす効果も期待できるため、長期的な視点からも断熱リフォームは有効な手段と言えます。
古い家の断熱リフォーム｜費用を安く抑える方法
断熱リフォームは、費用が高額になりがちですが、いくつかの方法で費用を安く抑えることができます。
断熱リフォームの補助金制度を活用する
国や地方自治体では、断熱リフォームに対して補助金制度を設けている場合があります。補助金の対象となるリフォームや金額は、制度によって異なります。お住まいの地域でどのような補助金制度があるのか、事前に確認することをおすすめします。
部分的な断熱リフォームから始める
断熱リフォームは、家全体を一気に施工するのではなく、まずは一部分から始めるという方法もあります。例えば、冬場に特に寒いリビングや寝室だけを断熱リフォームするなど、優先順位をつけてリフォームすることで、費用を抑えることができます。
断熱材の種類や施工方法を見直す
断熱材には、様々な種類があり、それぞれ性能や価格が異なります。費用を抑えたい場合は、断熱性能と価格のバランスを考慮して、最適な断熱材を選びましょう。また、施工方法によっても費用が大きく変わります。例えば、床下断熱の場合、床を剥がさずに床下から断熱材を吹き込む「吹き込み工法」は、床を剥がす「敷き込み工法」よりも費用を抑えることができます。
複数の業者から見積もりを取り、比較検討する
断熱リフォームは、業者によって費用が大きく異なるため、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが大切です。見積もり内容をしっかりと比較し、価格だけでなく、施工内容やアフターサービスなども考慮して、信頼できる業者を選びましょう。
DIYでできる断熱対策を取り入れる
断熱リフォームは、専門業者に依頼する必要があることが多いですが、一部の断熱対策はDIYでも行うことができます。例えば、窓に断熱シートや断熱フィルムを貼ったり、カーテンやブラインドを活用したりするなど、手軽にできる対策を検討してみましょう。
古い家の断熱リフォーム｜失敗しないための注意点
断熱リフォームは、適切な計画と施工を行うことが大切です。失敗を防ぐために、以下の点に注意しましょう。
信頼できる専門業者に依頼すること
断熱リフォームは、専門的な知識と技術が必要な工事です。信頼できる専門業者に依頼することで、適切な断熱リフォームを実現することができます。業者の選び方については、以下のポイントを参考にしましょう。
- 断熱リフォームの実績が豊富か
- 断熱に関する資格を持っているか
- 施工内容の説明が丁寧か
- アフターサービスが充実しているか
施工内容や費用をしっかりと確認すること
断熱リフォームを依頼する前に、施工内容や費用について、業者としっかりと話し合いましょう。特に、断熱材の種類や施工方法、工事期間、保証内容などを確認することが大切です。見積もりは、複数の業者から取り、比較検討することをおすすめします。
アフターサービスの充実度も確認すること
断熱リフォームは、施工後も定期的なメンテナンスが必要となる場合があります。そのため、アフターサービスが充実している業者を選ぶことが大切です。アフターサービスの内容としては、保証期間や点検、修理対応などが挙げられます。保証期間が長く、点検や修理対応が充実している業者を選ぶことで、安心して断熱リフォームを任せられます。
断熱リフォームと同時に換気システムも検討すること
断熱リフォームを行うと、気密性が高まり、室内の空気の循環が悪くなる可能性があります。換気システムを導入することで、室内の空気を新鮮に保ち、結露やカビの発生を抑制することができます。換気システムには、24時間換気システムや、換気扇などがあります。断熱リフォームと同時に、適切な換気システムを検討しましょう。
家の構造や築年数を考慮した断熱計画を立てること
断熱リフォームを行う際には、家の構造や築年数を考慮した計画を立てることが大切です。古い家では、構造材が腐っていたり、シロアリ被害に遭っている可能性もあります。リフォーム前に、家の状態をしっかりと確認し、必要に応じて補修を行うようにしましょう。
古い家の断熱リフォーム｜よくある質問
古い家の断熱リフォームについて、よくある質問と回答をご紹介します。
古い家の断熱リフォームは効果があるのか？
はい、効果があります。古い家は、現代の住宅に比べて断熱性能が低いため、断熱リフォームによって、冬は暖かく、夏は涼しく快適に過ごせるようになります。また、結露やカビの発生を抑制し、光熱費を削減することができます。
断熱リフォームにかかる費用はどのくらい？
断熱リフォームにかかる費用は、リフォームする部位や範囲、断熱材の種類、施工方法によって大きく異なります。一般的には、10万円～1000万円程度が目安ですが、場合によってはそれ以上の費用がかかることもあります。具体的な費用については、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
断熱リフォームはDIYでもできるのか？
一部の断熱対策はDIYでも行うことができます。例えば、窓に断熱シートや断熱フィルムを貼ったり、カーテンやブラインドを活用したりするなど、手軽にできる対策があります。ただし、壁や天井などの断熱リフォームは、専門的な知識と技術が必要なため、DIYでの施工は難しいです。安全面や施工品質を考えると、専門業者に依頼することをおすすめします。
断熱リフォームを依頼する業者の選び方は？
断熱リフォームを依頼する業者は、以下のポイントを参考に選びましょう。
- 断熱リフォームの実績が豊富か
- 断熱に関する資格を持っているか
- 施工内容の説明が丁寧か
- アフターサービスが充実しているか
複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが大切です。
断熱リフォームの補助金はもらえるのか？
国や地方自治体では、断熱リフォームに対して補助金制度を設けている場合があります。お住まいの地域でどのような補助金制度があるのか、事前に確認することをおすすめします。補助金制度を活用することで、断熱リフォームの費用を大幅に抑えることができます。
まとめ
この記事では、古い家の断熱リフォームについて、費用や種類、効果、失敗しないための注意点などを詳しく解説しました。古い家の断熱リフォームは、住み心地を大幅に向上させるだけでなく、光熱費を削減し、健康的な住環境を実現することができます。断熱リフォームを検討している方は、この記事を参考に、適切な計画を立て、信頼できる専門業者に依頼しましょう。
