家を長く快適に保つためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。特に、外壁は雨風や紫外線に直接さらされているため、劣化しやすい部分です。外壁にヒビ割れや色あせなどの症状が出始めたら、リフォームを検討する時期かもしれません。しかし、「外壁リフォームって一体どれくらい費用がかかるの?」「どんな方法があるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?この記事では、外壁リフォームの種類別の費用相場や、費用を左右する要素、賢くリフォーム費用を抑える方法、注意点などを詳しく解説していきます。これから外壁リフォームを検討される方は、ぜひ参考にしてください。
外壁リフォームの費用相場:種類別に見る
外壁リフォームには、大きく分けて3つの種類があります。それぞれの特徴や費用相場を理解した上で、ご自宅に最適な方法を選びましょう。
1-1. 外壁塗装:80万円~200万円
外壁塗装は、既存の外壁に新しい塗料を塗るリフォーム方法です。最も一般的な方法であり、費用を抑えられます。しかし、塗装だけでは、外壁の構造的な劣化までは改善できません。そのため、ひび割れや剥がれなどが目立つ場合は、塗装だけでは効果が期待できない場合もあります。
外壁塗装の費用内訳
- 足場代:5万円~15万円
- 高圧洗浄代:3万円~5万円
- 下地処理代:5万円~10万円
- 塗装代:5万円~15万円
- 諸経費:10万円~20万円
外壁塗装では、使用する塗料の種類によって費用が大きく変わります。耐久性が高い塗料ほど、費用も高くなる傾向があります。また、塗装面積が広いほど、費用は高くなります。
1-2. カバー工法:100万円~300万円
カバー工法は、既存の外壁の上に新しい外壁材を重ねて張るリフォーム方法です。外壁を完全に取り換える張り替え工法に比べて、費用を抑えられます。また、工期も短く済むことが多いです。ただし、重ね張りでは、外壁の下地や構造の劣化を完全に把握することができません。そのため、下地の劣化が進行している場合は、張り替え工法の方がおすすめです。
カバー工法の費用内訳
- 足場代:5万円~15万円
- 下地処理代:3万円~8万円
- 外壁材代:5万円~15万円
- 施工費:5万円~15万円
- 諸経費:10万円~20万円
カバー工法では、使用する外壁材の種類によって費用が大きく変わります。金属系サイディングや窯業系サイディングなど、さまざまな種類があります。また、外壁の面積が広いほど、費用は高くなります。
1-3. 張り替え:150万円~500万円
張り替えは、既存の外壁を完全に取り払い、新しい外壁材を張り替えるリフォーム方法です。カバー工法に比べて費用は高くなりますが、外壁を完全に新しくすることができます。また、下地も新しくなるため、耐震性や断熱性を向上させることも可能です。ただし、工期が長く、廃材の処理費用も発生します。
張り替えの費用内訳
- 足場代:5万円~15万円
- 外壁撤去代:10万円~30万円
- 下地処理代:5万円~15万円
- 外壁材代:10万円~30万円
- 施工費:5万円~15万円
- 諸経費:10万円~20万円
張り替えでは、使用する外壁材の種類や、下地処理の難易度によって費用が大きく変わります。また、外壁の面積が広いほど、費用は高くなります。
外壁リフォームの費用を左右する要素
外壁リフォームの費用は、上記のようにリフォームの種類によって大きく異なりますが、他にもいくつかの要素によって費用が左右されます。ここでは、外壁リフォームの費用を左右する主な要素について解説します。
2-1. 外壁の面積
外壁の面積が広いほど、使用する材料や人件費、足場代などが多くかかるため、費用も高くなります。例えば、同じ外壁塗装でも、2階建ての住宅よりも3階建ての住宅の方が、費用が高くなります。
2-2. 使用する外壁材の種類
外壁材の種類によっても費用は大きく変わります。例えば、金属系サイディングは、窯業系サイディングに比べて、価格が高くなります。また、高性能な塗料や外壁材を使用する場合も、費用は高くなります。耐久性や機能性を重視する場合は、高価な外壁材を選ぶことも検討しましょう。
2-3. 工事の規模や難易度
外壁の劣化状況や、リフォームの範囲によって、工事の規模や難易度が変わります。例えば、ひび割れや剥がれがひどい場合は、補修に時間がかかるため、費用が高くなります。また、複雑な形状の建物や、狭小地の場合も、工事の難易度が高くなるため、費用が高くなる傾向があります。
外壁リフォームの費用を抑える方法
外壁リフォームは、高額な費用がかかるイメージがありますが、工夫次第で費用を抑えることも可能です。ここでは、外壁リフォームの費用を抑えるための方法をいくつかご紹介します。
3-1. 複数の業者から見積もりを取る
外壁リフォームを依頼する前に、必ず複数の業者から見積もりを取りましょう。同じ内容でも、業者によって見積金額は大きく異なる場合があります。相見積もりを取ることで、適正な価格で施工してくれる業者を見つけることができます。
3-2. 補助金制度を活用する
外壁リフォームには、国や自治体から補助金が支給される場合があります。補助金制度を活用することで、リフォーム費用を大幅に抑えることができます。お住まいの地域でどのような補助金制度があるのか、事前に調べてみましょう。また、リフォーム業者によっては、補助金制度に関する情報や申請手続きのサポートをしてくれる場合があります。
3-3. 繁忙期を避ける
外壁リフォームの費用は、時期によって変動します。繁忙期である春先や秋は、多くの業者が忙しいため、価格交渉が難しくなる傾向があります。一方、閑散期である冬や梅雨時期は、比較的価格交渉がしやすいでしょう。もし、外壁リフォームを急いでいない場合は、閑散期に依頼することで、費用を抑えられる可能性があります。
外壁リフォームの注意点
外壁リフォームは、高額な費用がかかるだけでなく、トラブルに繋がる可能性もあります。トラブルを避けるためにも、外壁リフォームを依頼する際には、以下の点に注意しましょう。
4-1. 悪徳業者に注意する
外壁リフォーム業界では、残念ながら悪徳業者も存在します。安易に安価な価格に飛びついたり、契約前に説明をしっかり受けなかったりすると、後からトラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。悪徳業者を見抜くためには、以下の点を参考にしましょう。
- 見積書の金額が極端に安い場合
- 高額な割引を提示する場合
- 契約を急かされる場合
- 説明が曖昧な場合
これらの点が当てはまる場合は、十分に注意が必要です。複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが大切です。また、信頼できる業者かどうかを調べるために、口コミや評判なども参考にしましょう。
4-2. 施工内容をしっかり確認する
外壁リフォームを依頼する前に、必ず施工内容をしっかり確認しましょう。使用する塗料の種類や、外壁材の種類、施工方法、保証内容などを、契約前にきちんと説明してもらいましょう。また、見積書の内容をしっかりと確認し、不明な点は質問するようにしましょう。契約後にトラブルを防ぐためにも、しっかりと確認することが大切です。
4-3. 保証内容を確認する
外壁リフォームには、施工後も保証が受けられる場合があります。保証の内容は、業者によって異なりますので、必ず確認するようにしましょう。保証期間や、保証対象となる範囲などを、しっかりと把握しておきましょう。万が一、施工後に問題が発生した場合でも、保証があれば安心です。
まとめ
外壁リフォームの費用相場や、費用を左右する要素、費用を抑える方法、注意点などについて解説しました。外壁リフォームは、家の寿命を大きく左右する重要な工事です。この記事を参考に、適切な業者を選び、費用を抑えながら、快適な住まいを実現してください。